美肌ブログ~切れ毛に悩む人へ~

「枝毛」と共に、代表的な髪のダメージとして「切れ毛」もよく聞きますが、「切れ毛」とはどんな状態でしょうか?当記事では、切れ毛の原因やシャンプー、髪の乾かし方など、切れ毛の予防の仕方を詳しく解説!切れ毛対策に効果的なおすすめのヘアケアアイテムもご紹介しています。気になる切れ毛の対策方法を知って、切れ毛のないサラサラ髪を手に入れませんか?

切れ毛ってどんな状態を指すの?ちぎるのはアリ?

女性が長髪を乾かしている

髪をいじっていたら切れ毛を発見してしまった…なんてことはありませんか?
そもそも、「切れ毛」は髪のどんな状態のことを言うか、知っていますか?

髪の毛は三層構造になっていて、一番内側に毛髄質(メデュラ)という髪の中心になる組織、その外側に毛皮質(コルテックス)という髪の90%を占める組織、そして一番外側に髪を保護する役割を持つ毛小皮(キューティクル)という組織があります。

キューティクルは平べったい細胞がうろこ状にコルテックスの表面を被い、髪の毛の内部を保護しています。
このキューティクルがダメージを受けて壊れると、髪の毛の内部のタンパク質を主とする髪の毛の栄養分や水分が流れ出やすくなります。
髪にダメージが蓄積した結果、髪の外部と内部両者の強度が落ちて弱々しく断裂しやすい状態になります。
すなわち、成分・水分が抜け出してスカスカになってしまった髪は、摩擦や引っ張られる力に耐えられず、途中でちぎれて切れ毛となってしまうのです。

そして、髪の毛が途中でプチッと切れやすくなってしまった状態が「切れ毛」です。

切れ毛の先端が白っぽくなっているのは、キューティクルが壊れて、通常は見えないはずの髪の繊維質が露出してしまっているため。
切れ毛の断面から栄養分や水分と一緒にメラニン色素も流れ出てしまったり、メラニン色素が変性してしまい、繊維質が透明になって光を反射し、白っぽく見えているのです。

切れ毛は一度見つけると気になってしまいますよね。
でも手でちぎることはNG!
ちぎった箇所の断面が乱れた状態になり、より髪の毛の栄養分が流れ出やすい状態になってしまうので、切れ毛を見つけても手で切るのはやめましょう。

なぜ切れ毛になるの?その原因とは

見つけてしまうと気になる切れ毛。
そもそも切れ毛はなぜできるのでしょうか?
切れ毛ができる原因について詳しく解説していきます。

ブラッシングなどによる摩擦

絡まった髪を無理やりとかしたり、洗髪後にタオルで強く拭いたりなど、髪への摩擦による刺激はキューティクルが壊れる原因になり、切れ毛ができやすくなってしまいます。
髪が濡れたままの状態でのブラッシングも要注意。濡れている髪は乾いているときよりもやわらかいため、少ない力でキューティクルが剥がれやすい状態になっています。
シャンプー中に髪が擦れる摩擦や、ヘアアイロンを使用する時に擦れる摩擦も、髪にダメージを与えます。

熱によるダメージ

髪の成分のほとんどがタンパク質でできているため、髪の毛に熱を与えすぎると固まってしまい(「タンパク質の熱変性」といいます)、外力に対して弱い髪となり、切れ毛に繋がってしまいます。
熱変性は髪が乾いている状態だと約130℃位から、髪が濡れていると約60℃くらいから始まってしまいます。
キューティクルは熱に弱い性質を持っているので、ドライヤーやヘアアイロンの使い方にも注意。
髪がヤケド状態になり強いダメージを受けることがあり得ます。
特にヘアアイロンは加熱温度が高く、髪を挟んで使用するため、キューティクルが壊れやすい状態に…。

毎日長い時間をかけてヘアアイロンを使っているという方は、設定温度を低めにする、なるべく強くこすらない、引っ張らないようにするなど、一度スタイリング方法を見直してみた方が良いかもしれません。

パーマ・カラーリングによる薬剤の影響

パーマやカラーリングの薬剤を使用すると、髪の内部の成分が分解されて髪を洗ったときなどに流れ出やすくなり、切れ毛ができやすくなってしまいます。
特にブリーチはメラニン色素を落とす強い薬剤を使用するため、髪へのダメージも大きい施術です。
ブリーチをした場合は、同様にダメージの大きいパーマを同時にかけられない美容院がほとんどです。
ヘアトレンドに欠かせないパーマやカラーリングですが、短期間で繰り返すと髪がダメージを受けやすくなるので気をつけてくださいね。

紫外線によるダメージ

メラニン色素は、毛皮質(コルテックス)、および、毛髄質(メデュラ)に存在します。
紫外線を浴びると、髪はキューティクルが剥がれやすい状態になります。
紫外線がキューティクルを破り、髪の内部に入り込んでしまうと、メラニン色素を分解し、髪の毛が変色し色素が薄くなります。
同時に、入り込んだ紫外線は、髪の中の主要なタンパク質成分であるシステインにもダメージを与えてしまいます。
すると、髪の弾力が低下してしなやかさを失い、切れ毛が発生しやすくなります。
さらに、紫外線は髪の表面で活性酸素を発生させることにより、髪に「酸化ストレス」を与え、ダメージを加速させてしまう可能性もあります。
メラニンの分解は、水が加わると進みやすくなるため、プールや海水浴など、髪が濡れた状態で紫外線を浴びる機会が多くなる夏は、特に注意が必要です。

髪の栄養不足

髪の主成分はタンパク質。
食事の栄養が偏っていたり、過度なダイエットでタンパク質が不足すると、パサついたり切れ毛や抜け毛が増えたりと髪にも影響が出てきます。
また、ストレスや運動不足による血行不良も、髪の栄養不足の原因に。
血流が悪くなると、頭皮までしっかりと栄養を届けることができなくなってしまいます。

切れ毛の予防はどうしたらいいの?

女性の長髪

切れ毛を予防するには、具体的に何をしたら良いのでしょうか?
切れ毛の原因になりやすい条件を交えながら、切れ毛の予防に役立つ方法を解説していきます。

濡れ髪を放置しない

濡れているときの髪は、乾いているときよりもキューティクルが壊れやすい状態になっています。
少ない力が加わっただけでキューティクルが剥がれてしまうため、髪を洗った後そのままにしている人は要注意。
そのまま寝ると、枕やシーツの摩擦でキューティクルが剥がれて髪が傷んでしまいます。
しっかりと髪を乾かしてから寝るようにしてくださいね。
半乾きでも髪のダメージは生じるので、完全に乾かしてみて。
ちなみに、濡れた髪の毛は周囲の臭いを吸着・凝集させて、頭皮の不快な臭いにも関連していることを知っておきましょう。

紫外線防止

髪は強い紫外線を浴びると傷みやすくなり、切れ毛の原因に。
さらにメラニンが分解されるため髪の色も抜けやすくなってしまうことに涙。
皮膚の日焼け止めは意識して行うけれど、髪の毛は忘れがちですよね。
UVスプレーや帽子・日傘などを上手に活用して、髪も紫外線から守ってあげましょう。

切れ毛予防の正しいヘアケアの仕方

毎日のヘアケアが知らず知らずのうちに切れ毛を招いてしまっているかも!?
ブラッシングやシャンプー、乾かし方など、切れ毛予防に効果的な、正しいヘアケアの仕方について解説していきます。

パーマ・カラーリングの周期を見直す

パーマやカラーリング、ブリーチなどに使われる薬剤は、髪にダメージ(ケミカルダメージ)を与えます。
特にダメージレベルが高いのがブリーチと縮毛矯正で、これらを繰り返し行うと確実に切れ毛は増えます。
そのため、短期間にパーマやカラーリングを繰り返すことは避けた方がベター。
とはいえ長い期間カラーリングをしないと、根本の毛色が気になりますよね。
そんなときは新しく生えてきた部分(毛の根元)だけを染めるリタッチがおすすめ。
リタッチと全体を染めるカラーリングを交互に行うことで、髪へのダメージを軽減することができますよ!

乾かし方

キューティクルは熱に弱いので、ドライヤーの時間を短縮するためにも、まずはタオルドライをしっかりして髪の水分をとっておきます。
濡れた髪は摩擦にとても弱いので、ゴシゴシ拭かずに、タオルで髪を挟んで水分をギュッと押し出すような感覚で優しく拭くのがポイント。
髪は完全に乾いた状態でドライヤー、こて、アイロンを使用すること!
ドライヤーは髪の根本から毛先に向かって風を当てて乾かしていきます。
同じ部分に長い時間温風を当て続けていると高温になり髪が痛むので、ドライヤーのヘッドを小刻みに動かしながら(「フリフリ使用」)乾かしていきましょう。髪が熱々になってしまうまでドライヤーを当て続けるのは控えて。
そう、ドライヤーの「フリフリ使用」は、タンパク質の熱変性と乾かしムラをなくす効果があるんです。

さらに、風が揺れるタイプのドライヤーや、髪質に合わせて温度設定ができる高性能のドライヤーもありますので、髪への負担やヘアダメージの軽減に役立てましょう。
8~9割方乾いたら、温風を冷風に切り替えて乾かします。
髪全体の温度を下げることで、開いたキューティクルを引き締める効果があり、ツヤのある髪に仕上がりますよ♡
そして、必要に応じて、髪が完全に乾いている状態で、 温度150℃以下のアイロンを当てるようにしましょう。

ヘアエッセンス

ヘアエッセンスは、トリートメントと同じように髪を保護したり、傷んだ髪を補修してくれる効果があります。
髪を洗うときにしっかりトリートメントしているはずなのになぜか髪がパサつく、エアコンの風や紫外線に当たったせいで乾燥が気になる…といったときには、お風呂上りにヘアエッセンスで髪を保湿しておきましょう。
枝毛や切れ毛が気になるという方、予防したいという方にもおすすめ。

ヘアエッセンスをつけるタイミングは、お風呂上がりのドライヤーをかける前がベスト。
髪をタオルドライした後に毛先にヘアエッセンスを揉みこみ、髪の表面には軽く馴染ませてからドライヤーで乾かしましょう。

切れ毛のカット

髪は自然治癒力がないので、カットしなければ切れ毛はなくなりません。
美容室では切れ毛の部分だけカットしてもらうこともできます(トリートメントカットやトリミングカットなど)。
切れ毛のない健康的な髪を維持するためには、定期的なメンテナンスも重要ですね。

生活習慣を整える

野菜と肉のサラダ

髪の栄養不足も切れ毛の原因のひとつ。
過度なダイエットや偏った食事、ストレスや運動不足による血行不良が切れ毛を引き起こしている可能性があります。
健康的な髪を手に入れるためにも、生活習慣を見直して、栄養バランスの取れた食事や適度な運動を心がけてみてくださいね。

髪の主成分はタンパク質です。
大豆などに含まれる植物性タンパク質、肉や魚に含まれる動物性タンパク質をバランスよく取り入れましょう。
そしてそのタンパク質を使って髪の成長をサポートしてくれるのがレバーやバナナ、煮干し、牡蠣などに多く含まれるビタミンB群や亜鉛です。
これだけ食べていれば良いということではなく、食事全体のバランスを考えながら髪に必要な栄養を意識して摂り入れてみてくださいね。
ホルモンバランスの乱れも切れ毛の原因となり得ることがあります。
例えば、エストロゲンの分泌が低下すると、髪や頭皮のトラブルも増えます。
ホルモンバランスを整える上でも、バランスの取れた食事やビタミン・ミネラルの補給は重要です。
例えば、亜鉛は髪を作るケラチンタンパク質の合成をサポートするのに加え、ヘアダメージの一因である活性酸素に対する抗酸化作用にも関連します。

髪が一番成長する夜間に、しっかり睡眠をとることも大切。
睡眠不足はストレスや肌荒れの原因にもなります。
新陳代謝を促して細胞を再生する成長ホルモンは、睡眠中、特に入眠後3時間に多く分泌されます。
身体の血行が悪いと、髪に十分な栄養を送り届けることができなくなってしまいます。
ダイエットのしずぎや身体の冷え、喫煙、ストレスなど、血行不良に繋がる生活習慣があれば、見直してみるのもよいでしょう。
血行不良を改善するには、頭皮マッサージや適度な運動がおすすめ。
血流を改善して、頭皮までしっかり栄養を行き渡らせることが、切れ毛の改善につながります。